侮っていたマグロ

YM:4バイト 2キャッチ(マグロ19kg ワラサ5~6KG)

ルアー:ナナツボシ

TAKA:3バイト 1.5キャッチ(17kg) 半分は計量せず

ゴッチ:4バイト 2キャッチ(7kg 17kg)

 

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マグロ様

拝啓、炎熱のみぎり、貴殿ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

先日の釣りでは大変お世話になりました。正直、我々はマグロ様を侮っていました。

ヒラマサの延長でも問題ないだろうと考えておりました。

それが、大きな間違いであることを今回身を持って理解いたしました。

ごめんなさい・・・

次回は、マグロ様に負けませんので宜しくね♪

敬具

 

 

前回の釣行で釣れずに悔しさが中々消えないバカ3人。

いつものように釣りに関するメールをやり取りしていた。

『ウォ~悔しい! 釣りて~』と言ったいつもと同じ内容だが、メールのレスが速い(笑)

悔しさは、3人とも一緒。

しかも、釣り船の日々の釣果は収まるどころか爆釣連続中だ。

 

 

ダメだ・・・我慢できない。

 

YMは3日に会社の用時があったので微妙ではあったが、用時は偶然にも延期になった。

連続釣行への嫁達の白い目線は既に見えなくなっていた・・・

禁断の1週間に2回目の釣行決定です。

 

釣行当日

港に朝3時半までに集合だったので、余裕を見て2時半に港に着くように出発した。

すでに3人のアングラーが到着していてタックルを準備して待っている。

3時半までは、時間があるので我々も入念にタックルの準備をする。

今回は、100lbのリーダーの先に300lbのナイロンを30cm程オルブライトで結んだ。

そして、スイベルにTN2で結び準備万端である。

 

しかし、最後の同船者が来ないようだ。

連絡も無しのキャンセルがあったようで3時40分過ぎに出船した。

キャンセルが分かっていれば他の客を乗せられただろうに。

これだけ、盛り上がっているならばキャンセルが出れば直ぐに他の客を取れたかもしれない。

我々も迷惑だが、船長が可哀想だった・・・

 

出船から2時間程だろうか? 島が遠くに見えポイントが近づいたようだ。

周りでは数匹の鳥が飛んでいるだけであったが、段々と鳥が固まり始めると遠くで大きな鳥山が作られつつあるのを見つけた。

船長が、船速を上げナブラに突っ走っていく。

ナブラの側まで来て、ユックリと船がナブラに近づくと周りでは、イワシを追い水面が沸騰しているかのようなボイルが、

あちらこちらで起きている。

かなり大きなナブラだ!

 

アングラーは、各々ペンシルやシンキングを投げ込むが、中々HITしない・・・

するとナブラは散らばるかの様に消えてしまった。

そんな大きなナブラを見たことない3人は『あぁ~千歳一遇だったのに・・・』とガッカリした。

しかし、鳥は固まりながら早いスピードで移動している。

船長が、その方向に舵を切り追いかけると目の前にナブラが湧き上がった。

 

先ほどと同じように、ユックリとナブラ近づくと大きなマグロが飛び跳ねている。

テレビで見る大間のマグロのように魚が狂ったようにイワシの群れに突っ込んでいた。

 

自分は、買ったばかりのナナツボシをフルキャストしてナブラの5m程奥に投げ込んだ。

着水と同時にリールのベールを返しテンションフォールをするとコツコツと竿先に反応があった。

『マグロ釣ったこと無いから分からんが、これ当たりか? 取りあえず合わせるか。』と思い、

軽く竿をあおってみると、ズシッとした重量感を感じた後にラインが一気に引張ぱり出された。

 

ロッドがバットまで曲がり、バリバリとドラッグが鳴りながらラインが出ていく。

しかし、『HIT!』と叫んだ直後にフッと軽くなってしまった。

 

『うぁ~~~バレタ!!!!』と叫ぶと、

 

船長に『何やってんだよ。最初はラインは出されるままにしてれば良いんだよ!』と叱られてしまった。

『 はぁ~バレるし、船長に叱られるし・・・ ダメだ。』とチョットブルーになっているとミヨシの人にもHITした。

しかし、その人も暫くするとフックアウトしてしまった。

 

 

それを見ていた船長は、

『今日は、全員とるまでかえらね~からな(怒)』 と叫んでいた。

そして皆は、『 ウォ~!!!』と叫び声のような返事をする。(笑)

 

 

朝一で早々にバイトがあり、一気に船上の活気が上がった。

そして、何故か船中が一体感に包まれたような雰囲気があった。

 

暫くナブラを見つけて追いかけるがタイミングが合わずにいたが、サメ付きの大きなナブラを見つけた。

イワシ団子になっていてその中心には大きなサメが背鰭をだして浮いている。

そのイワシ団子に目掛けて大小のマグロが突っこんでいる。

 

皆がキャストしていると、RODEOを投げていたTAKAの竿先が海面に突き刺さるようにしなった。

『来た!!』TAKAが叫びミヨシの方に移動していく。

TAKAのラインはナブラから離れていくので、皆はナブラに向かって投げる。

すると今度はゴッチにHITだ!

運良くゴッチのラインもナブラの進む逆方向に走りナブラも沈んでいない。

 

俺は再度ナブラの真ん中にシンキングペンシルをキャストし、カウントダウンしながらフリーフォールする。

『1秒、2秒、3、4、5・・・』

すると、先ほどの当たりとは違い竿先が一気に海面に引き込まれた!!

 

 

『ギャ ギャッ ギャッ ギャギャーーーーー!!!』とリールが叫びながらスプールが勢い良く回転する。

『来た!!』 と叫びラインがクロスしてしまった隣の人と入れ替わった。

 

TAKAの魚は途中から急に引きが弱くなり、やめてくれぇと祈る思いで、上げてくると、、、

赤い血の煙幕状態でマグロが上がってきた。今週2度目だが、本当に言葉を失う。

疲労とがっかりで、全く言葉がでないのだ。

 

暫くやり取りをしているとTAKAがジンバルを俺の腰に巻いてくれた。

先にかけたマグロを既に釣り上げたようだ。

ラインの出るのが止まるとジト~と思い状態が続いた。

鯛やマゴチのように首を振るわけでも無く、青物のような引きでもない。

魚にプレッシャーをかけながらユックリと巻いていると時々狂ったようにラインを海中に引き込んでいく。

 

腰を落として、ジンバルを使いながらの釣りは初めてだった。

初めてでもジンバルを使うと竿尻が固定され飛躍的に安定感のなるファイトができる。

『なるほど、マグロにジンバルは必須って言うのはこの為ね。』と納得した。

 

腕も疲れ始め、腰も段々痛くなり始めた時に魚影が海中に見え始めた。

何度かドラッグを出されるスリリングなやり取りの後にギャフを打ち込み船中に引き上げた。

『取った!』と叫ぶと、ゴッチも釣り上げていたようで一緒に写真をとった。

 

 

 

しかし、TAKAはチョット寂しそうだ。

また、自分の獲物はサメの熱烈なキスで尻尾半分がなくなっている。

『また、サメにやられた(泣)。でも、この間よりは体が残っている。トロはセーフだ。(嬉)』と自己完結で納得している(笑)。

TAKAは、『サメ付きナブラ』 で『サメ好きナブラ』 らしい・・・

そのナブラで、船中4本を釣り上げた。

 

次のナブラを探していると・・・

また、大きなサメ付きナブラが湧き上がっている。

皆がキャストすると一発でミヨシの人が大きなマグロをかけた!

ラインを巻くが、巻いた以上にラインを出されているように見えるファイトをしている。

長いファイトで明らかにアングラーの顔に疲労と苦痛の表情が浮かんでいる。

何度も船縁まで寄せるが、その度に100m位のラインを引きずりだされていた。

そして、30分程の格闘の末にギャフが打ち込まれ船中に引き上げると大きなクロマグロは暴れながら横たわった。

 

デカイ!

秤は45kgを指している!

 

皆が興奮しながら、まだ沈んでいないナブラにキャストを続けている。

俺もナブラの奥に投げ込みテンションフォールをしていると竿先に重みを感じた。

二度程追い合わせを入れ、『来た!』と叫ぶとラインが凄い勢いで海中に吸い込まれる。

リールのラインはみるみると無くなっていく。

『ヤバイか。ハンドドラッグで止めるべきか!?』と考えているとラインは何とか止まってくれた。

 

先ほどよりも明らかにデカイサイズであるのはすぐに分かった。

ジトーと重いだけの時もズルズルとラインが出されていく。

何とか魚の顔を上に向けたのだろうか?

ポンピングで巻き上げられるようになってきた。

 

そして、魚影が見えゴッチが『見えた!デカイ!』と叫び、俺も見ようとした。

魚を見るときに竿先をチョット下げてしまい、スキを見せた瞬間に魚は爆発的な勢いで下に潜り始めた。

今までに聞いたことが無い音を出しながらドラッグが回転している。

そして、ラインも『冗談だろ?』というスピードでリールから出されている。

 

それを見ていた船長が『ライン止めろ!!』と叫んだ。

ドラッグは既に6kg以上に設定してあるが、更に半回転締めこんだ。

全く止まる気配無し(泣)。

ハンドドラグで止めようとするが、全く止まる気配無し(大泣)。

そして、耐え切れず竿が伸されそうになった時にラインがフッと軽くなってしまった。

『 あぁ~やられたぁ・・・』と残念さと疲労でグッタリとしてしまった。

ラインを回収すると、300lbの先糸の上のリーダー部分が1m程紙ヤスリをかけたように白く削られていた。

船上から見えた魚影はマグロだった。そして、一気に走った時はサメにやられたのではなくマグロが潜って行くのを見えた。

130cm以上のマグロなのは間違いなかったのだろう。

残念だった・・・

でも、今の俺の技量では、これが限界であった。

『自分は、下手糞だなぁ~。まだまだ、これからだなぁ~。』と反省をした。

 

 

疲労でボーっとしていると

TAKAから『ナブラの動画撮ってよ』と言われ、イワシ団子を撮り始めた。

撮り始めると、すぐにTAKAの七星にも大きなマグロが喰いついたようだ。

ラインが狂ったように海中に滑り込んでいく。

何度か止まったがそれでも走るのをマグロは止めない。

タカは、残りのラインが無くなってしまうので勝負に出た。

 

更に、ドラッグを締め込みハンドドラッグでプレッシャーをかける。

しかし、竿を立てすぎたようで、『バキッ!!』っと言う音と共にバッドから竿が折れてしまった。

でも、ラインは切れていないのでラインに乗ってロッドは海中へ潜っていく。

まるでヤエン投入のようだ(泣)

 

でもラインは切れていないので、3人掛りでマグロと綱引きの開始である。

何とか、ラインを巻いていると軽くなり、フックアウト!

ロッドティップとルアーを回収できたが、ルアーのフックは前後とも伸ばされきっていた。

恐るべきマグロパワーである。

 

TAKAは竿も心も折れてしまった。

でも、微妙に満足そうな顔をしていたのは、勘違いだろうか?

 

別のナブラを探すために、移動をしていると・・・

今日一番のナブラを見つけた!

船の周り中がボイルだらけだ。船の回りの海面が沸騰した鍋のようになっている。

そして、次々と乗船者がHITする!

俺もHITしたが、なぜかワラサ(泣)

普段なら5~6KG程でグッドサイズのワラサだが、

先ほどのマグロとは余りにも引きにギャップがありゴリマキで回収した。

 

 

 

すると、TAKAとゴッチのOZMA HWにダブルでHITした。

TAKAは、予備タックルのVF695を使っているので、かなり慎重にやり取りをしている。

TAKAもゴッチもトモで喰わせてしまったために海中でラインクロスをしてしまったようで、

船長に解いてもらいながらファイトしている。

 

 

俺はビデオ係に専念したが、ゴッチはあまりの引きに疲れてしまったようで、普段無表情な顔が苦痛で歪み始めていた。

休みながらファイトしているので、俺は『 巻け巻け~!!! ほら巻け巻け~~!!!』と煽りをいれる。(笑)

TAKAもゴッチもグッドサイズのマグロを釣り上げた。

 

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この時に船中は全ての人が釣り上げた。

そして、朝に船長が言った『今日は、全員とるまでかえらね~からな(怒)』を達成した時でもあった。

きっと、これだけの大きさの魚を船中ボーズ無しは、快挙なのだろう。

皆、ニコニコ・ヘラヘラとかなり高いテンションになってしまった。

 

船長が、『次のナブラを攻めたら海が荒れて来るかもしれないので、帰りましょう。』と皆に伝えた。

そして、最後のチャンスでも大きなナブラを見つけキャストするが、直ぐにバケツをヒックリ返したような大雨が降り出した。

あまりにも激しい雨で皆ずぶ濡れ。

雨が凄すぎて周りは何も見えない。

そして、皆が大笑いしていた。

アングラーズハイになり、訳も無く皆が大笑いしていた。

 

そして船長の『残念だけど、帰りましょう。』との一言で沖上がりになった。

でも、皆釣り上げたので大満足である。

バラシもフックアウトもロッドブレイクもあったが大満足である。

 

帰ってきてから、いつも、こんなに釣れたらいいのになぁ・・・と思うが、

いつも、こんなに釣れたら飽きるか・・・と考え直す日が続いている。

 

さぁ! 次は何を狙いにいきますか!でも、またボーズ連荘街道まっしぐらか?